新美南吉の養子先の家



〜新美南吉「常夜灯の下で」より〜


おばあさんの家は、村のいちばん北にあって、 背戸(せど)にはふかい竹やぶがあり、まえには 広い庭と畑があり、右隣り(みぎどなり)は半町も へだたっており、左隣り(ひだりどなり)だけは軒 (のき)を接していた。・・・・・・・・・・家はがらんと して大きく、背戸には錠のさびた倉がたち、倉の 横には、いつのころからあったとも知れない古色 蒼然(こしょくそうぜん)たる山桃(やまもも)の木が 倉の屋根と、母屋(おもや)の屋根の上におおい かぶさり、背戸口を出たところには、なかがまっ暗 な車井戸があった。







家の裏にある倉は資料館になっています。



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